モル比=体積比
高校化学は何が難しいか?自分なりに考えてみる。
例題
6リットルで1×10^5 Paの酸素と2リットルで2×10^5 Paのアルゴンを混合したときの平均分子量は?(O=16,Ar=40)
この短い問題を解くために知らなければならない知識は、
平均分子量はモル分率で求めにいくこと、
同温度同圧力でのモル比は分体積比と等しいこと、
分体積比を出すために同圧力条件にしなければいけないこと(PV=P'V'を使う)、
アルゴンは単原子分子であること
最低限これらの知識が必要だ。ひとつでも欠けていては解けない。
だから、私は難しいと言うより単純に知っていないといけないことが多いと思う。
数学や物理は、数字と数学記号、物理であれば物理量の単位をあつかうので、それらのルールさえわかればすむ話が、化学は元素記号や化学式といった、独自のややこしいルールが存在する。
ここで言うところの分子量の概念や、単原子分子であるアルゴンはその典型例だ。
初心者は、問題が解けない理由を見失い勝ち、要するに知っていないといけないことが
多すぎるのと、1つでも欠けていては解けないことが問題である。
ポイントの押さえどころをまちがえれば、点数がとれない。
化学独自のルールをあたり前にしないと大学入試の問題は難しい。
アルゴン1×10^5Paのときの分体積はPV=P'V'より
2×10^5×2=1×10^5×V
V=4(リットル)
酸素:アルゴンの分体積比6:4=モル比
よって平均分子量は
M=32×(3/5)+40×(2/5)=35.2